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2021年01月26日配信

第648号 おしゃれと健康の両立?『髪を染めたいときは』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2021/01/26━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第648号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 おや、白木さん。
 今日はなんだか元気がないですね。


 「牛田さん。
  そろそろ私も白髪染めしないといけないかなぁって。
  でも肌も傷みそうだし・・・」


 そうでしたか。
 でも少しでも肌を傷めないようにすることが
 できるんですよ。


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          おしゃれと健康の両立?

        『髪を染めたいときは』の秘密

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 ▼肌を傷めない方法は?


 お湯洗髪をして10年というHさん。
 髪を染めたいとご相談のメールをくださいました。


 Hさん
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 湯シャンをして、10年ほどになります。
 やっと落ち着き髪のベタつきもなくなりました。

 このままずっと湯シャンしたいのですが、
 髪染めをしたく、髪染めをすればシャンプーも
 しなくてはならないため、迷っています。

 髪染めもやはり、やめた方がいいのでしょうか?
 よろしくお願いいたします。

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 「長年お湯洗髪を続けてきたところで、
  髪染めは悩みますね~。カラーリングや
  白髪染めはやっぱりよくないんですよね?」


 ええ。
 ヘアカラーやヘアマニキュア、ヘナなど
 いろいろな種類がありますが。
 髪と肌を傷めてしまうことには変わりありません。

 でも、おしゃれも大切な生活要素ですね。


 「できるだけ肌が傷まない方法を
  教えてください!」




 ■自分で?美容院で?


 4年ほど前に白髪染めについて
 アンケートを取ったことがあります。

 白髪を自分で染めている方が44%、
 美容院で染めている方が31%でした。


 「あまり大きな差はないんですね。
  どちらがいいんでしょうか・・・」


 どちらでも、一次刺激性物質との接触と
 染める頻度を減らせる方法を選びましょう。

 一度髪染めをして紅斑値が上がると、
 数値が元に戻るまで2週間程度かかります。

 短い間隔で髪染めをすると、炎症が治まる間がなく、
 だんだんと肌が色素沈着を起こしてしまうのです。



 〇美容院

 美容院でカラーリングをしたほうが色持ちがよく、
 染める頻度を減らせる場合があります。
 流すときに染料が顔につかないというメリットもあります。

 ただ、美容院ではカラーリング後の
 シャンプー・リンス、トリートメントは
 当然のようにされるもの。

 また、洗髪時に顔にかけられるタオルからも
 影響を受けて顔に赤みが出てしまうことがあります。



 〇自宅

 自分で染めている方は、
 自宅で手軽にできるため染める頻度が
 高くなりがちです。

 洗い流すときにも顔にかかりやすくなります。

 ただ、その後のシャンプーなどは避けられるため、
 一次刺激性物質との接触は
 ある程度コントロールできます。



 「どちらもメリット・デメリットがあるんですね」


 ええ。

 美容院に行くとどうしても頭皮に湿疹が出たり、
 顔にニキビやカサつきが出てしまう方は
 ご自分で染めるのがよいかもしれません。





 ▼染めた後はお湯洗髪を!


 美容院で染めてシャンプーをしてきたときでも、
 必ず家で髪を洗いましょう。


 「染めた後もお湯で大丈夫なんですか?!」


 はい。

 カラーリング後もお湯のみで問題ありません。
 シャンプーを使ってカラー剤を落とそうとすると、
 接触を増やしてかえって肌を傷めてしまいます。

 髪を洗う時は、落ちたカラー剤が顔や背中に
 流れないよう、洗面器にお湯をためて
 お湯に色がつかなくなるまで洗います。

 髪につるつる、ぬるぬるとした手触りが
 残っている間(1週間くらい)はいつもより
 時間をかけて洗いましょう。


 染めた後の髪が顔に触れたり、
 髪が触れた枕に顔が触れて
 赤みやカサつきが出ることがあります。

 しばらくは枕カバーを毎日取り換えることも
 忘れないでくださいね。





 ▼おわりに ~髪染めは肌の状態をよく見極めて~


 ふだんから肌を傷めていなければ
 ときどき髪染めをしても肌への影響は
 現れにくくなります。
 髪染めをする場合はできるだけ
 間隔を2週間以上空けて、
 肌の状態を見ながら行なってくださいね。




 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ https://jstcd.or.jp/contact/



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