メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2019年01月15日配信

第554号 冬の大敵?『唇、手、身体のカサつきの原因』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019/01/15━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

            「秘密の皮膚科学」

     第554号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさんさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 前回は化粧品との付き合い方について、
 実践者2名の声を取り上げながらお話ししました。

 ☆第553号 使うときれいになれる?『化粧品との付き合い方』の秘密
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2019/01/553.php


 「化粧品は肌をきれいにするものではなく、
  きれいに『見せる』ためのものなんですね」


 そうですね、白木さん。

 今回は年末からたくさん届いている、
 唇と手の荒れのご報告について、
 部位ごとの原因と対策を取り上げます。
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            冬の大敵?

     『唇、手、身体のカサつきの原因』の秘密

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 寒くなるにつれ、カサつきやかゆみの
 ご報告メールがたくさん届くようになりました。


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 ○50代女性

 寒くなってから口元がカサつきます。


 ○60代女性

 非接触生活を始めて4ヶ月になります。
 髪と身体は調子が良いですが、
 顔(特に頬)のあちこちがかさついています。
 最近乾燥しているように感じます。


 ○40代女性

 例年だとこの時期、肌が乾燥して何かを付けないでは
 いられませんでしたが、今のところ、何も付けなくても
 何とか過ごせるようになりました。
 ただ唇と手は乾燥で荒れてます。

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 唇と手はとくに、乾燥感を感じている方が多いようです。

 基本の非接触生活はできていることを前提に、
 今回は部分別の原因と対策についてお話しますね。






 ▼ 部位別!乾燥感の要因


 ◎唇、口周り

 【要因その1】マスク

 風邪やインフルエンザ予防に、マスクをしている方を
 街でもよく見かけるようになりました。

 マスクには強い抗菌加工がしてあるものが大半で、
 2回以上洗っても落ちないものもたくさんあります。

 読者の方からは、このようなご報告と質問も
 いただきました。

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 ○40代女性

 ダ○ソーのガーゼマスクを指定の洗剤で
 二回以上洗った状態でも肌荒れします。
 肌荒れしないマスクがあると良いのですが...。

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 マスクをしていて唇の皮がむけてしまったり、
 頬に赤みが出るという方は、自宅で洗濯した
 ガーゼを1枚間に挟むなどしてみてくださいね。



 【要因その2】食器用洗剤

 食器用洗剤に配合されている石けん成分や
 抗菌剤が付着したカップなどから
 接触をしているケースがあります。

 食器洗い機に変えてから唇が荒れるように
 なったというご報告もあります。

 荒れがどうしても治まらない場合は、
 直接唇に触れるものは洗剤を使わずに
 洗ってもよいかもしれません。



 【要因その3】寝具

 洗えない毛布やこたつ布団にもぐりこんでいると
 口周りや頬のカサつきが出やすくなります。



 【要因その4】歯磨き粉

 歯磨きをするときに口の周りに歯磨き粉が
 ついていたり、口をすすぐときに接触してしまったり。
 歯磨き粉を使う量や頻度を調整してみましょう。



 【要因その5】体調

 身体が冷えていませんか。
 風邪をひくと唇がカサカサするという経験をした方も
 多いでしょう。唇は体調が現れやすい部分です。

 「少しの間だから」とちょっとしたときも
 寒さを我慢せずにしっかり防寒してくださいね。


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 ◎手

 【要因その1】洗えない冬服や手袋

 洗えないコートやセーターなどとの接触も
 考えられます。特に手の甲がカサカサする場合は、
 衣類の袖の影響を受けています。

 また、革の手袋をしてガサガサになった事例もあります。
 手袋は洗える素材のものを使いましょう。



 【要因その2】バッグの持ち手

 特に指先が割れる、カサつくという方は
 この要因も考えられます。



 【要因その3】洗剤

 食器洗いや掃除を素手でしていると、
 手がカサカサしてしまいます。
 綿手袋の上にゴム手袋をして行なうようにしましょう。


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 ◎身体

 【要因その1】機能性素材

 発熱タイプの化繊の肌着でかゆみや乾燥感、
 赤みが出る方もいます。
 肌の弱い方は、直接触れるものは綿100%にしましょう。

 タイツなどで強く締め付けるとかゆみが出ることもあります。
 注意してみてくださいね。






 ▼保湿もしないで大丈夫?


 読者の方からは、このようなご質問も届いています。

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 ○40代女性

 冬は乾燥するので、肌の保湿をせず、
 このまま何もつけないで年を重ねていって、
 シワがふえないだろうかと不安になります。。。

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 どのような保湿剤も肌にしっとりしたものを
 つけることは、皮膚の自然な皮脂分泌を
 妨妨げてしまいます。

 カサカサするとついいろいろ塗って
 保湿をしたくなる気持ちもわかります。

 しかし、健康な皮膚には自ら潤う力が備わっています。
 日常的に肌を傷めないことが
 アンチエイジングにもつながるのです。

 非接触生活式に、冬を乗り切ってみてくださいね。






 ▼おわりに ~カサつき防止は日々の意識から~


 今回は、手や唇、そして体のカサつきの原因について
 いくつかご紹介しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「私も最近、手がガサガサして困っていました。
  今日の内容を参考に、刺激物との接触を
  意識してみます!」


 そうですね。

 とくに唇や口周りは敏感な部位なので、
 敏感な方はちょっとした接触でもカサつく恐れがあります。

 日常には肌にダメージを与える一次刺激性物質が
 至る所に潜んでいるので、この冬もしっかり対策しましょう。






 ☆ご相談・ご質問など、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://jstcd.or.jp/contact/

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