メールマガジン「秘密の皮膚科学」

2005年02月22日配信

第18号 なくてはならぬ...『防腐剤』の秘密(後編)

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 普段あまり意識することはないかもしれませんが、
 先週からお話している「防腐剤」は、
 化粧品を使う人にとって、とても身近な存在です。


 また、化粧品だけでなく、食品にも含まれていることもありますから、
 防腐剤に無関係な人はいないと言ってもいいかもしれません。


 化粧品や食品の安全を守ると同時に、
 人間の身体に危険を及ぼす可能性もはらんでいる防腐剤。


 このメルマガをきっかけに関心を持っていただけたらうれしいです。

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      なくてはならぬ...『防腐剤』の秘密(後編)


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 ▼先週のおさらいです


 今週の本題に入る前に...
 白木さん、先週のポイントをお願いします。



 「ハイ! 大きな柱は4つでした。

  ●化粧品の品質保持のためには、どうしても防腐剤が必要。

  ●"無添加""パラベンフリー"を謳う化粧品にも
   実は防腐剤が含まれている。

  ●そうした「自称・無添加」の化粧品は、
   イメージのよくないメジャーな防腐剤の使用を避けているだけ。

  ●そして、『あまり知られていないが防腐の役割を果たしている』
   成分を配合している!」



 その通り。白木さん、今週もよくできましたね。

 ではさっそく、『あまり知られていないが防腐の役割を果たしている』
 成分を具体的にご紹介していきましょう。


 あなたが普段お使いの化粧品も、「自称・無添加」かもしれません...。
 みなさん、心の準備はよろしいですか?



 ▼"実は防腐剤"ベスト3発表!


 (1)フェノキシエタノール
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 先週ご紹介した、最もメジャーな防腐剤「パラベン」と同じく、
 汎用性が高い成分です。


 しかし、防腐効果はパラベンに比べて弱く、量的に多く配合しなくてはな
 りません。ところが4%以上配合すると、肌が弱い人には刺激が発生して
 してしまうため、(2)のBG(1.3-ブチレングリコール)と組み合
 わせて配合されることがあります。



 (2)BG(1.3-ブチレングリコール)
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 こちらも「パラベン」と同じく、汎用性が高い成分です。
 非常に多くの化粧品に防腐・溶剤の目的で配合されています。


 防腐能力のほか、保湿性にも優れているため、
 特に乳液・クリームなどに多く用いられています。
 粘度が低くさっぱりとした感触が特徴です。



 (3)アルコール
 =================

 無添加を謳うもののうち、「アルコールフリー」と表示がない化粧品に
 よく用いられています。


 以上、3つの成分をご紹介しましたが、これらに共通しているのは、
 パラベンよりも静菌性が低いこと。


 このため、パラベンよりも多量に配合しなければ
 防腐能力を発揮することができません。


 単体で配合した場合には全体の10%以上を占めていることもあり、
 お肌にとっては相当の刺激になってしまいます。


 かぶれたりすることがありますので、
 お肌の弱い方は特に注意が必要です。




 ▼他にもあるある! "実は防腐剤"


 以下の成分も、防腐の作用をするものです。
 見覚えのあるもの、聞き覚えがあるもの。
 あるのではないでしょうか?


  ●ペンチレングリコール
  ●エタノール(アルコール)
  ●イソペンチルジオール
  ●イソプロピルメチルフェノール(シメン-5-オール)
  ●サリチル酸
  ●ソルビン酸、ソルビン酸K
  ●ソルビット
  ●デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸Na
  ●安息香酸Na
  ●エデト酸塩(EDTA-2Naなど)
  ●塩化亜鉛
  ●トリクロカルバン
  ●トリクロサン
  ●クロロフェノール
  ●フェノール
  ●クレゾール


 それから、こんな名称にもご用心。
 一見「身体にやさしそう」な名前ばかりですが、実は抗菌効果があります。
 天然の植物からも、菌をこらしめる成分が採取できるのです。


  <<植物エキス系抗菌剤>>


  ●ヒノキチオール  
  ●シラカバ樹皮エキス
  ●シラカバ葉エキス
  ●カワラヨモギエキス
  ●オウバクエキス
  ●ユキノシタエキス
  ●ショウキョウエキス
  ●タイムエキス
  ●カミツレエキス
  ●セージエキス
  ●シコンエキス
  ●ローズマリーエキス
  ●ティーツリー油
  ●ユーカリエキス
      
                           
  など...

 最近、BGと植物抗菌エキスのミックス防腐原料が増えてきましたが、
 防腐力が弱い→配合量が多くなる→コストが上がる→配合を避ける...
 という傾向があります。


 結局のところ、コストパフォーマンス面において
 パラベンに代わるような防腐剤は今のところ存在していない、
 というのが現状です。 




 ▼どうでした? 白木さん愛用の化粧水


 自宅から持ってきた化粧水のビンをじっと見つめる白木さん。
 固まっちゃってますが...どうしました?



 「私が普段使っている化粧水に、パラベンが入っていることは
  以前から知っていたんです。防腐剤はこれだけだと思っていたのに、
  よくよく見たら、BGもフェノキシエタノールも入ってました...」



 それはそれは...。
 白木さん愛用の化粧水、菌のガードはカンペキというわけですね。

 そうやって、メーカーは化粧品の品質を守っているんです。
 そうやって、「自分たちの身を守っている」
 という風にも言い換えられるかもしれません。



 「確かに、化粧品がカビたり腐ったりしたら、
  作り手にとっては一大事ですよね。
  でも、そのために私たちのお肌の安全が犠牲になるなんて、
  なんだか腑に落ちないなぁ...」



 ごもっとも。だから、みなさんには知識を持ってほしいのです。
 正しい情報を身につけることで、ご自分のお肌を守ってほしいのです。


 それが牛田の切なる願いです。



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