「非接触生活」マスター 白木さんの一日

平日はオフィスでお仕事、休日は家事やショッピングを楽しむ白木さん。
肌の健康を守るために、どんなことに気をつけているのでしょうか?

◆白木さんの昼

(1)平日は【オフィスでお仕事】です

牛田──白木さんはデスクワーク中心なんですよね。

白木:「そうですね。一日中、パソコンの前に座っている日もあります。
  最近気づいたのですが、デスクマットにも、パソコンのマウスにも、ボールペンにも、   抗菌加工がしてあるようなのです。いつも座っているデスク用の椅子にも
  柔軟剤や抗菌処理がしてあるようで......」

──その影響を実感することはありますか?

 「特に、椅子に触れたあと、その手で顔に触れるとてきめん。
  触れた場所に必ずニキビができてしまいます。

  考え事をしているときに顎に触ったり、頬杖をついたりする癖があったのですが、
  今は意識して触らないようにしています。職場にいる時間は長いので、
顔や髪をうっかり手で触ってしまうことが多いですね」

◎牛田のチェックポイント ~仕事中の間接接触~

仕事中になんとなく顔がむずむずしてくる、というメールをよくいただきます。
肌がかゆくなったり、だんだん赤みが出て顔色がくすんできたりするという方は、
接触の影響が考えられます。

<1.ユニフォームや作業着を着るときは>

自宅で洗えないユニフォームや、漂白剤を使った作業着によって
顔や身体にトラブルを起こしている事例があります。

仕事の制約上、難しいこともありますが、
直接肌につかないようにするか、着替えるときは顔につかないようにしましょう。

帽子やヘルメットにも、柔軟仕上げや抗菌仕上げがされています。
頭皮や額等にトラブルが出る場合はハンカチやバンダナを使い、帽子やヘルメットが
肌に直接触れないようにしましょう。

<2.マスクをするときは>

医療系・食品系など、職場によってはマスクの着用が義務づけられていることもあるでしょう。

新しいマスク、不織布のマスクにも加工がしてあります。
不織布のものでも、洗濯機で問題なく洗うことができます。2回ほど洗ってから使いましょう。

<3.調理の仕事で髪がベタベタになったら>

揚げ物などの調理をして髪がベタベタになるという方もいますが、
油で髪がベタついても、シャンプーを使う必要はありません。

丁寧に獣毛ブラシでブラッシングをしてから、
時間をかけてお湯洗髪をしましょう。
時間がないときは、小麦粉シャンプーを使うと早くさっぱりします。

<4.仕事でお皿洗いをするときは>

素手でお皿を洗う方にとって、冬場は手荒れが気になる季節。
お皿洗いをする前にワセリンを薄く手につけ、肌を保護しましょう。

手にワセリンを塗り、軽くぬるま湯の下で擦り合わせながら洗い流すと、
ワセリンが程よい薄づきの状態になります。

(2)さぁお昼。【ランチ】に出かけます

「お気に入りのイタリアンのお店は、すぐ満席になっちゃうんです。
 仕事はスパッと中断して、ささっと出かけます!」

──お昼休みは、仕事からも、肌のことからも解放される
  貴重な息抜きの時間なんですね......。

「いえいえ。お肌のことは片時も忘れません!出てくるおしぼりには抗菌加工がしてありますから、
 手を拭いたあと、その手で顔に触ったりしないように気をつけています」

──仕事帰りに焼き肉に行くこともあるそうですが、そんな夜も、やっぱりお湯洗髪?

「焼き肉のあとは、服だけでなく髪も"いいニオイ"になってしまいますが、
 時間をかけて丁寧にお湯洗髪をすればちゃーんと落とせるんですよ!」

◎牛田のチェックポイント

<1.おしぼりにも注意>

使い捨てタイプのお手拭の袋にも「抗菌」と書いてあるものがあります。
使用そのものは問題ありませんが、手を拭いたあと、その手で顔や髪を触らないようにしましょう。

<2.髪ににおいがついてしまったら>

飲食店では、食べ物やタバコなどのにおいがついてしまうこともあります。
こんなときも、シャンプーを使う必要はありません。
少し丁寧にお湯洗髪をすることで、においを取ることができます。

(3)休日はゆっくり【家事】を

「日々の洗濯では、もちろん牛田さんおすすめの、トップクリアリキッドを使っています」

──おしゃれ着の洗濯はどうしていますか?

「お肌が弱い人でも使える中性洗剤が市販されていないので、
マーケットスタイル開発室の『洗濯用中性洗剤』を使っています。
ウールの衣類だけでなく、メイク用ブラシや獣毛ブラシも汚れたらこの中性洗剤で洗います」

──キッチンやお風呂場などの掃除はどうしていますか?

「直接肌が触れる場所は、基本的にはぞうきんで掃除をしています。
 キッチン周り等は、ホームセンターなどで売っている洗剤のいらないスポンジで洗っています」

(※白木さんの使っている"洗剤のいらないスポンジ"は、
  繊維でやすりのように汚れを落とすものです。洗剤などは配合されていないようですが、
  手荒れが気になる方は手袋をして使うとよいでしょう)

◎牛田のチェックポイント

<1.洗濯>

家族と同居している場合、家族が柔軟剤や漂白剤を使っていると、洗濯物を分けても、
洗濯槽に残留した成分が自分の洗濯物に付着してしまいます。

家族の協力は必須です。推奨の洗濯洗剤に切り替えてもらいましょう。
抗菌ボールも使わないようにしてくださいね。

※どうしても家族の協力が得られないときは・・・
肌の強い家族には、理解が得られないこともあるかもしれません。
家の洗濯洗剤を切り替えられない場合は、肌に触れる自分の衣類だけ、手洗いで
別に洗いましょう。1人用の「バケツ洗濯機」を使うこともできます。

<2.漂白剤>

市販の漂白剤は「除菌」を謳っているため、おすすめできるものがありません。
どうしても漂白剤が必要なときは、以下の方法を試してみてください。

(1)洗濯物を別に分けて手洗いで漂白剤を使う(素手で行なわずに手袋を使いましょう)。

(2)よくすすいだ後、洗濯機を使い、トップクリアリキッドで
  布地に残留した除菌剤や増白剤を落とすために洗い直す
  (除菌剤の配合量によっては、1回の洗濯では落ちないことがありますのでご注意ください)。

<3.洗濯槽の掃除>

これまで柔軟剤や蛍光増白剤配合の洗濯洗剤、洗濯石けんを使用していた場合は、
洗濯槽に柔軟剤、抗菌剤、脂肪酸が残留しています。

柔軟剤や抗菌剤は、トップクリアリキッドで何度か洗濯するうちに落ちていきますが、
洗濯石けんを使っていた場合、付着した石けんカスによって、その影響は
長く出続けるようです。
その場合は、一度洗濯槽を掃除するとよいでしょう。

市販の洗濯槽クリーナーにも抗菌・除菌剤が含まれていますので、
プロの業者さんに掃除をお願いしている方もいます。
過炭酸ナトリウムを高温でよく溶かしてから使う方法もあるようです。

<4.お風呂場の掃除>

浴槽には、抗菌剤配合の洗剤を使わないようにしましょう。
背中にニキビができやすい方、身体にかゆみが出る方、毛孔性角化症の方は、自分で
編んだアクリル毛糸のタワシで浴槽を洗っているというご報告もあります。

浴室の壁のタイルなど、直接肌に触れないところでしたら
カビ防止のスプレーを使っても問題ありませんが、カビ防止剤が床面に残留していると、

踵などのひび割れやカサつきの原因になりますので、ご注意を。

<5.アイロンがけ>

市販のアイロンスムーサーには、界面活性剤やシリコン、抗菌剤が配合されており、
おすすめできる製品はないのが現状です。

どうしても必要な場合は、成分が「でんぷん」の洗濯のりがよいでしょう。
「洗濯のり」でネット検索するといくつか商品が出てきます。
成分に、繊維潤滑剤や消臭剤などが配合されていないものを選んでください。

<6.消臭・除菌スプレー>

除菌スプレーには、タンパク変性作用があります。
直接肌に触れる衣類やじゅうたんなどには使用しないようにしましょう。

<*ちょっと補足>

洗濯洗剤には、洗浄力を出すために界面活性剤が使われています。
「界面活性剤が入っているのに使っても大丈夫?」というお問い合わせを
いただくこともありますが、洗濯洗剤は直接肌に使うものではありません。

そのため、問題となるのは界面活性剤そのものが肌に与える影響ではなく
"洗濯後の布地への残留物質の有無"になります。

ただし、ご指摘のように、推奨している洗濯洗剤が界面活性剤であることは事実です。
素手で扱うと、手はタンパク変性を起こしてしまいますから洗濯中の接触には注意しましょう。

(4)休日のお楽しみは【ショッピング】

──お買い物をするときも、何か気をつけていることがありますか?

「とにかく、手で顔や髪を触らないように気をつけます。

洋服だけでなく、靴やバッグ、小物にも抗菌仕上げや柔軟仕上げがしてあるので、
ちょっとした接触でもかゆみや赤みが出ることがあるんです」

──洋服の試着をするとき、接触は避けられないですよね?

「そうですね。試着するときも、できるだけ服が顔につかないように気を遣います。

帰宅したら、すぐに手を洗います。
流水のもと、手をペーパータオルで拭いながら洗うのがポイントです」

◎牛田のチェックポイント

ショッピングに行くと、いつも顔が赤くなってしまうという事例があります。
特に、ファーなどふわふわしたものは顔につきやすいので要注意。

柔軟仕上げをしたものが一度でも肌に触れると、
すぐに洗い流しても肌はダメージを受けています。

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