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2019年10月15日配信

第590号 どう防ぐ?『職場での非接触生活』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019/10/15━☆
    健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと

           「秘密の皮膚科学」

    第590号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。


 「牛田さん、前回は家での接触に
  ついてでしたが・・・会社での接触は、
  どう防げばいいのでしょう?」


 白木さん、いい質問ですね。

 家では接触に気をつけることができても、
 職場ではそれぞれ規定もあり、
 どうしても肌を傷めてしまう方がいます。

 今回はさまざまな職場での
 「こんな場合どうしたら?」に
 お答えいたします。

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          どう防ぐ?

      『職場での非接触生活』の秘密

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 ▼調理、清掃。職場での接触対策


 職場での非接触生活と言えども、
 環境によって対策は大きく変わります。

 ここでは、職種ごとに読者の方から
 いただいた質問も交えてご紹介しましょう。




 1.調理関連の仕事

 「栄養士をしています」(30代女性)
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 私は管理栄養士としてフルタイム勤務しています。
 職業柄、厨房に入るときに洗剤を使わず
 手を洗うという事が許されません。

 がっちり洗剤で洗った後にアルコール消毒です。
 なるべくその手で顔を触らないように
 気を付けてはいますが、

 そのような場合はどうしたらよいでしょうか? 

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 「さっそく難しそうな質問が届きましたね・・・
  この状況で、接触を防ぐことは
  できるのでしょうか?」


 職場のルールがある場合は、
 その規定に従ってくださいね。
 社会的にも衛生を心がけている
 姿勢は大切です。

 手を洗浄剤で洗いアルコール消毒をしても、
 その手で髪や顔に触れなければ
 問題ありません。

 家での洗顔前、洗髪前には、
 流水の下でペーパータオルに
 手をこすりつけるようにして
 しっかり洗いましょう。




 2.メイクが必須の職場

 受付など人に見られる仕事では、
 肌トラブルを隠すために厚塗りになり、
 さらに肌の状態が悪化する、

 という悪循環をしてしまう方も
 少なくありません。


 「仕事柄綺麗にしておく必要は
  ありますが、それだと非接触生活上、
  よろしくないですよね。

  この場合だと、どうすれば
  いいのでしょうか?」


 フルメイクが規定という職場もあるようですが、
 ポイントメイクをしっかりすれば
 ファンデーションを厚塗りしなくても
 メイクをしている印象になります。

 また、クレンジングを使用しないだけでも
 肌の負担は減ります。

 肌が滑らかになれば、ポイントメイクも
 映えるようになるので、できるだけ
 肌を傷めないようにして早く肌の状態を
 整えるようにしてくださいね。


 「肌の状態さえよくなれば、フルメイクを
  する必要性もなくなるということですね!」


 そういうことです。




 3.香水売り場

 「香水売り場で働いています」女性
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 香水売り場で勤務しています。
 香水使用しなければいけません。
 どこにつけたら少しはましか教えて下さい。
 よろしくお願い致します

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 「シャンプー・リンスを使わない分、
  香水をつけたいという方も
  いらっしゃいますよね」


 種類にもよりますが、香水には
 アルコールが75~90%含まれています。

 そして殺菌に最適とされるアルコール
 濃度は70~80%。

 直接香水を肌につけると
 皮膚常在菌を殺菌してしまいますので、
 避けたほうがよいでしょう。


 「では、どうすればいいですか?」


 肌に直接触れない部分の衣類に軽くつける
 程度でしたら問題ないと思われます。

 とはいえ仕事上肌に直接つけなければ
 ならない場合は、肌トラブルのある箇所は
 避けるようにしましょう。 




 4.医療関連の仕事

 病院の受付などマスクを使わなければ
 ならず、顔に赤みが出てしまう方もいます。

 マスクは支給されることが多いため、
 抗菌加工をされたものをつけざるを
 得ないことがあります。


 「勤務中に持参したマスクを
  利用するわけにもいかないですしね」


 そのような場合は、指定の洗濯洗剤で
 洗ったガーゼを肌に触れる部分に
 挟むようにしてみましょう。


 「普段マスクをつけるときも
  同じ対策ができますね!」




 5.清掃の仕事

 除菌スプレーや消臭スプレー、
 さまざまな洗剤を使うため、

 気をつけていてもどうしても仕事終わりに赤みが
 出てしまい、肌荒れが治らなくて
 困っている方もいらっしゃいます。


 「仕事上避けられないとなると、
  余計に辛いですね」


 効果は薄いかもしれませんが、マスクをしたり、
 赤みが出やすい部分に事前に薄くワセリンを
 つけて対処しているというご報告もあります。


 「少しでも楽になるといいですね」






 ▼おわりに ~できる範囲の対策から始めよう~


 今回は職場での接触対策について
 お話しました。
 白木さん、いかがでしたか?


 「完全に避けることは難しい状況が多いですね。
  少しでも対策して肌の悩みが
  楽になれば嬉しいですね!」


 そうですね。

 職場ではどうしても一次刺激性物質との
 接触が避けられない状況があります。

 先週お伝えした、非接触生活をしていない
 ご家族と同居している場合と同じように、
 できる範囲で対処しましょう。






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  →→ https://jstcd.or.jp/contact/

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