用語: 殺菌 / サプリメント / 脂肪酸 / シミ / 柔軟剤 / シリコン・シリコーン / 水道水 / 水分量 / ストレス / 生理前の肌トラブル / 石けん / 洗濯洗剤 / 紫外線
皮膚に殺菌は必要ありません。
皮膚に棲んでいる皮膚常在菌が産生する物質は、皮脂とともに、皮膚表面を弱酸性にする働きをもっています。
「黄色ブドウ球菌」などの悪性の菌は、アルカリ性の環境で繁殖するため、バリア機能がはたらいている皮膚表面では増殖することができません。
洗浄剤を使って手を洗うと、皮膚常在菌も殺菌してしまいます。お手洗いに入った後も
流水で手を洗い、皮膚常在菌が増殖しやすい環境を作ることが大切です。
ビタミンCだけをたくさん摂取しても、途中で消費されてなかなか皮膚まで届きません。
また、コラーゲンはアミノ酸に消化分解されますので、その後必ずしも肌のコラーゲンになるとは限りません。栄養はいろいろな要素がバランスよく揃って初めて意味を成すものです。バランスの良い食事を心がけましょう。
皮膚刺激物質です。石けんや油脂由来の洗濯洗剤を使用すると、遊離した脂肪酸が布地に残留し、肌に触れた部分に刺激となります。
また、石けん、油脂由来の食器用洗剤、ハンドソープを使用した後は、手に脂肪酸が付着しています。その手で顔や髪に触れると、間接接触により肌にトラブルを起こすことが
あります。
*参照:間接接触
シミは肌の傷んだ部分を保護するためにできています。
皮膚は傷んだ部分にメラニンを生成させ、肌を黒くすることで、紫外線などの外界の刺激から体内を守っています。
柔軟剤は、界面活性剤の皮膜で繊維を覆い、布地のすべりを良くし、風合いを保ち手触りを柔らかくしています。柔軟剤はタンパク変性作用がある炎症起因物質であり、肌の弱い人は、皮膚も皮膚常在菌も影響を受けます。
柔軟仕上げ剤の主成分は、陽イオン界面活性剤です。
洗濯の際、自宅では柔軟剤を使用していなくても、新品の衣類や布製品等には柔軟仕上げがしてあります。必ず自宅で2回以上洗濯してから使用しましょう。
有機ケイ素化合物のポリマーのことで、ゴムやオイル、樹脂等として利用されています。
撥水性が強く、化粧品では皮膜形成剤としてファンデーションや日焼け止め、化粧下地などに使用されるほか、落ちにくい口紅に配合されることもあります。
感作がないと考えられていましたが、肌の弱い方は接触によりトラブルを起こすことがあります。
日本の水道水は飲める水ですので、水道水に含まれる程度の濃度の塩素が肌に影響を与えることはありません。水道水でも問題なく洗髪、洗顔をすることができます。
角質水分量は年齢によって低下することはなく、あるのは個人差のみです。
測定環境によっても数値は変わりますので、多いほうが良いということはありません。
精神的なストレスや、冷えや体調不良など心身にかかるストレスは肌にも影響しています。ストレスがかかると皮膚のバリア力が低下し、一次刺激性物質との接触の影響を受けやすくなります。
女性ホルモンの標的器官は皮膚ではありませんので、生理が肌の調子に直接影響を与えることはありません。生理に伴うストレスが肌のバリア力を低下させ、一次刺激性物質との接触に敏感にさせていると考えられます。生理前でも肌の状態を悪化させる原因物質と接触しないことで、良い状態を保つことができます。
家庭用品品質表示法の中では、「合成洗剤」と「石けん」を区別する表示方法を示していますが、石けんも合成界面活性剤です。刺激が弱い、肌にやさしいということはありません。
柔軟剤、蛍光増白剤、抗菌剤が配合されているもの、油脂由来の界面活性剤を使ったもの、粉末タイプのものは布地に一次刺激性物質の残留があります。衣類や寝具は接触の時間が長く、肌の弱い人には洗濯洗剤の影響は大きく現れます。
紫外線も一次刺激性物質の1つです。
ただ、日本での紫外線の量は1950年代から大きな変化は見られません。
気象庁のサイトでデータが公開されています。
○オゾン全量の月平均値
○紅斑紫外線量の月平均値
また、皮膚がんに関しても有色人種は紫外線の影響が少ないことが分かっています。
皮膚は日々代謝していますので、浴びた紫外線が蓄積されて将来シミになるということもありません。
*参照 「メラニン」「日焼け」