用語: 界面活性剤 / 顔剃り / 角層(角質層) / 角栓 / かゆみ / 間接接触 / 乾燥感(カサつき) / 毛穴 / 化粧品 / 結合塩素(クロラミン) / 抗菌剤 / 硬水 / 小麦粉シャンプー
界面活性剤はクリーム、ファンデーション、クレンジングや洗顔料などの化粧品、洗剤などに使用されています。界面活性剤には「タンパク変性作用」と呼ばれる性質があり、皮膚のタンパク質を破壊する働きを持っています。
合成界面活性剤だから悪い、石けんなどの天然系界面活性剤だから肌にやさしいということはなく、界面活性効果のあるものはすべて一次刺激性物質です。
石けんや洗顔フォームの代わりに小麦粉シャンプーを使って剃ることができます。
ただし、炎症や湿疹、シミの原因になることもありますので、頻繁な顔剃りは避けたほうがよいでしょう。
顔剃りをすると、産毛とともに肌の角質まで剥がしてしまいます。角質は身体の内側を守る壁の役割をしていますが、頻繁な顔剃りは角質が作られるスピードを早めます。
その結果未熟な角質が作られ、充分に壁の役割を果たすことができません。
角層は皮膚の一番外側で体内を守る働きをしています。
角質が細胞間脂質に接着されて角層を形成し、壁の役割をしています。
毛穴中の角質が剥離して皮脂と混ざって肌の一番上まで押し上げられたものです。
皮脂と角質でできています。指で触ってざらざらした感じのするものが角栓です。
角栓ができるのは代謝の一部ですので、できなくなるということはありませんが、ほっておいてもニキビなどの原因になることはありません。
気になるときは、お風呂でよく温まった後、鏡を見ながらそっと指先でこすって取ってしまってもかまいません。爪を使ったり強くこすったりしないようにしましょう。
かゆみがあるときは、肌が傷んでいます。
肌が傷んでいると、痛みを伝える神経、求心性C線維が角層の下まで伸びて刺激を感じやすくなります。強いかゆみがあるときは、白色ワセリンを薄くつけると楽になります。
自分は一次刺激性物質を使用しない生活をしていても、他の人の髪についたシャンプー、他の人の衣類についた柔軟剤に肌が触れて間接的にダメージを受けることです。柔軟仕上げや抗菌処理をした寝具、文具、衣類に触れた手を通して顔や髪に一次刺激性物質が付着することを含みます。
肌がカサついているときは、角質が立ち上がっている状態です。
一次刺激性物質と接触をすると、細胞間脂質が変性・脱脂されて接着力を失い、角質片が剥離して立ち上がってしまいます。
体調の悪いときも一時的にカサつくことはありますが、長期間カサつくときは肌に接触しているものの確認をしましょう。
肌の役割は体内を守ることですので、空気が乾燥しているからといって皮膚から水分が奪われ乾燥するということはありません。
毛穴の黒ずみや開きは、肌を傷めるものとの接触がなくなればすぐに改善することがわかっています。開いた毛穴は必ず閉じます。
化粧品は肌そのものを変えるものではなく、きれいに「見せる」ためのものです。
薬事法では「化粧品」は次のように定義されています。
「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗布、散布するもの。効能・効果は表現できない。」
クロラミンは、プールで皮膚、目、呼吸における刺激や痛みとともに、不快な臭いのもととなります。
プールには多くの人が入ります。汗や体の汚れが水中に溶けて生じたアンモニア性窒素と、塩素が反応すると結合塩素(クロラミン)という物質が生成されます。
プールでの刺激は塩素によるものと思いがちですが、実はクロラミンによるものです。
混んでいる時間帯はクロラミンの量が多くなります。朝の早い時間など、人が泳ぐ前の時間帯を選んで利用すると刺激を避けることができます。
抗菌剤は大きく無機系(金属系)抗菌剤、合成有機系抗菌剤、天然有機系抗菌剤の3種類に分けられます。
無機系は銀、銅など、金属イオンの静菌作用を利用したもの、合成有機系抗菌剤は化学的に合成した抗菌剤、天然有機系抗菌剤は一般的に植物が持つ抗菌成分を利用したものです。
無機系は比較的安定していますが、合成有機系は汗や脂に溶けやすく、問題が起こりやすいと言われています。
ただし、何系であろうとも「抗菌作用がある」ということは、皮膚の常在菌にも影響を与えるということです。抗菌剤は、皮膚のバリア力が低下していると、 誰でも皮膚トラブルを起こす可能性がある一次刺激性物質です。
抗菌剤配合の洗剤だけでなく、家庭用品には、抗菌加工をしてあるものがたくさんあります。
デスクマットや椅子、文房具など「抗菌」と謳っているものには注意が必要です。
硬度の高い水のこと。カルシウムイオンやマグネシウムイオンが多量に含まれています。
アメリカやヨーロッパの水に多く見られます。
皮膚の役割は体内を守ることですので、硬水でも軟水でも、肌や髪に直接水の影響が出ることはありません。
小麦粉を加熱して糊状にしたもの。お湯のみでの洗髪に慣れるための補助として使うことができます。小麦粉は薄力粉を使いましょう。