メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2014年01月28日配信

第395号 冬の定番!『3つの質問』の秘密

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2014/01/28━☆
     健康な素肌を取り戻すために知ってほしいこと!

            「秘密の皮膚科学」

     第395号 発行者:シニアフェロー 牛田専一郎
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 みなさん、こんにちは。
 シニアフェローの牛田専一郎です。

 今回は、毎年この時期にいただく
 3つのご質問にお答えいたします。

   ・風邪・ウイルス対策について
  ・冷たい空気・風について
  ・肌のカサつき・かゆみについて

 
 寒さはもうしばらく続きそうですが、
 "冬の定番"をおさえて
 春が訪れるまでの日々を元気に過ごしましょう!

 

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               ── 冬の定番! ──

              『3つの質問』の秘密

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 ▼冬の質問・その1 ~ 風邪・ウイルス対策について ~

 
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 | 
 | Q1.『石けんで手を洗い、さらに消毒もすべき?』
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 | 
 | わたしが働いている施設では
 | ノロウィルスやインフルエンザ対策として
 | 石けんで手を洗い、アルコール消毒を
 | するように言われています。
 | 
 | ですが、界面活性剤はお肌によくないので、
 | わたしは水だけで洗うようにしています。
 | アルコール消毒も、常在菌をすべて
 | 殺してしまうような気がするので、一切していません。
 | 
 | そこで気になったのですが、
 | 水やお湯で洗うだけで、ノロウィルスや
 | インフルエンザの予防ができるのでしょうか?
 | 
 | また、常在菌は石けんで洗ったり
 | アルコール消毒をしても
 | しばらくすれば復活すると言われていますが、
 | 本当なのでしょうか?
 |                       (Mさん)
 |       
 └────────────────────────────

 


   A1.『石けんも消毒も、効果は低いようです』
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    ノロウイルスは、逆性石けんや消毒用エタノールには
   抵抗性が強く、効果が低いようです。

    石けんを使って1分間手洗いをするのと
   流水のみで1分間手洗いをするのとでは
   細菌の落ち方に大きな違いはなかった、
   という実験報告もあります。

   そして常在菌について。
   洗浄や殺菌をしても、しばらくすれば
   常在菌が復活するのは本当のことです。

   ただし、消毒や殺菌によって
   常在菌のバランスが崩れてしまいますから
   皮膚生理上はあまりおすすめできません。

    飲食や医療系の職場の場合、消毒が励行されていますね。

    それが正しいかそうでないかは別にして......
   営業上は"世間の常識"が大切ですから
   手洗い・消毒をしておいたほうがよいのかもしれません。

    肌の弱い方は、手洗いや消毒をした後に
   指定のペーパータオルで手をぬぐって、
   手に付着している抗菌剤や脂肪酸を落とすようにしましょう。

 

   インフルエンザ対策については、こちらをどうぞ。

     ☆第207号 石けんで洗うべき?『インフルエンザ対策』の秘密
     http://hisesshoku-derm.com/archives/2009/10/207.php

 

  


 ▼冬の質問・その2 ~ 冷たい空気・風について ~

 
 ┌────────────────────────────
 | 
 | Q2.『冷たい風にさらされ続けても大丈夫?』
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 |
 | 冷たい風が強く吹く日が多くなってきました。
 | 
 | ほぼ毎日、外を20分ほど歩くのですが
 | 冷たい風にさらされ続けるとダメージになりますか?
 | 
 | 空気の乾燥と肌の乾燥に関係がないことは
 | メルマガを読んで知っているのですが、
 | 外から帰ると顔が真っ赤になっていて
 | その後で火照ってしまうので、
 | ダメージになっているのではないかと心配になりました。
 | 
 |                       (Tさん)
 |       
 └────────────────────────────

 
   A2.『冷えは疲労のもと。身体を冷やさない工夫を!』
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    冷たい空気や風に当たって
   肌が炎症を起こすことはありません。

    火照りによって肌が傷むことや、
   火照った肌の赤みが残ることもありません。

    ただ、寒さを我慢したり
   室内と屋外に急激な気温差があったりすると
   心身にストレスがかかり、疲労が蓄積されていきます。

    そして、肌のバリア力も落ちてしまうのです。

    朝の室内や駅のホーム、お風呂場など
   日常のちょっとした場面で
   ストレスを積み重ねないように工夫しましょう。

    出かけるときは、少し汗ばむくらいの厚着をするといいですね。

 

  


 ▼冬の質問・その3 ~ 肌のカサつき・かゆみについて ~

  ┌────────────────────────────
 | 
 | Q3.『顔にカサつきとかゆみが。対策はありますか?』
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 | 
 | 非接触生活を始めてから1ヶ月半くらい経ちましたが、
 | ようやくおでこのぶつぶつがなくなり、
 | かゆくて掻くこともなくなりました。
 | 
 | 気になっているシミは
 | あまり変化がないように思いますが。
 | 
 | 最近は寒いせいか、口のまわりがかさかさして、
 | 顔全体がピリピリとかゆいです。
 |                       (Yさん)
 |       
 └────────────────────────────

 
   A3.『厚着の冬場も、素肌に触れるものに気をつけて』
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   寒さを我慢していると
   肌のカサつきが現れやすくなります。

    ただ、カサつきやかゆみが続く場合は、
   身体が冷えないように工夫するとともに
   肌が一次刺激性物質と接触しないように
   注意しましょう。

    冬は毛布やコートなど、クリーニングに出したもの
   (=柔軟仕上げなどをされているもの)に
   触れる機会が多い季節です。

    脱ぎ着の際に肌に触れないように
   気をつけましょう。

    また、発熱タイプの機能性の肌着や
   締め付けのきついタイツなどを身につけていると
   身体にかゆみが出ることもあるようです。

    こちらもあわせて確認してくださいね。

    肌のかゆみがひどい場合は、
   白色ワセリンを薄くつけるとよいでしょう。

 

  


 ▼まとめ ~ 冬は冷えと接触にご用心! ~

 

 今回は、冬ならではの
 3つの質問にお答えしました。

 夏に比べて肌の露出が減るものの
 冬は防寒具を身につける機会が増えるため
 "ちょっとした接触"をしやすい季節です。

 新品、あるいはクリーニングに出した衣類や毛布に
 肌が触れないよう気をつけましょう。

 そして、自宅で洗えるものは
 指定の洗剤で洗い直しをしましょう。

  マフラーや帽子には、こちらをどうぞ。

  ☆洗濯用中性洗剤(500mL)
   http://soundstyle.co.jp/goods/8004.html

 

  白木さん、今回のお話いかがでしたか?

 
 「あらためて冷えは大敵だと思いました!
  ストレスを積み重ねないように気をつけなきゃ」

 
 読者のみなさんも、
 あたたかくしてお過ごしくださいね。

 

 
 ☆ご意見をお待ちしております。
  質問・疑問なども、お気軽にどうぞこちらへ。
  →→ http://hisesshoku-derm.com/archives/01about/info.php

 

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