メールマガジン「秘密の皮膚科学」

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2005年03月29日配信

第23号 しっとり? 『使用感』の秘密

 【以下は内容が古いので読まないでください。】
 ※洗いあがりがしっとりしないもの、洗浄力が弱いものでも、洗浄剤は肌を傷めてしまいます。
  ふだんのメイクはお湯で落とせる程度にし、洗浄力の弱い洗浄剤も使わないようにしましょう。
  (2012.7.3)

 みなさん、こんにちは。
 コスメプロデューサー・牛田専一郎です。


 だんだん暖かくなってきた...と思ったら、
 3月も終わりなんですね。
 化粧品作りに没頭していたら、いつの間にか春になっていました(笑)。


 ドラッグストア通いを日課にしている白木さんによると、
 最近、日焼け止めの新作が続々発売になっているそうです。

 春が来たのもつかの間、これからどんどん夏に向かっていくんですね。
 日射しがもっとつよくなってきたら、また日焼けのお話もしましょう。


 その前に、ここ数回にわたってお届けしている
 『洗顔』のお話の続きを。


 今週は、洗顔剤の"使い心地"について取り上げています。

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         しっとり? 『使用感』の秘密


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 ▼先週のおさらいです


 先週は、『洗浄力』の秘密についてお話しましたね。
 今回もおさらいからスタートしましょう。
 白木さん、お願いします!



 「ハイ!

  ●洗浄力の強い洗顔剤を使うと、
   (1)お肌が脱脂され、潤いが奪われてゆく
   (2)タンパク質の変性がおこり、炎症などの皮膚トラブルが起きる


  ●洗浄力の強さは使用感で判断する
   ・洗い上がりがガサガサ・ピリピリ→強い
   ・洗い上がりがカサカサ・つっぱる→やや強い

  ...ということでした」



 もっと詳しくおさらいしたい、という方はこちからどうぞ。
 → http://hisesshoku-derm.com/archives/2005/03/22.php


 「先週の話を聞いて、さっそく新しい洗顔剤をいくつか試したんですよ。
  そのなかのひとつが、ものすごく良くて!
  ついに私、『運命の洗顔剤』に出会ってしまったのかも~~♪」



 さすが白木さん、行動が素早いですね。
 どんな使い心地でした? 洗い上がりは?



 「それが、化粧水がいらないくらい『しっとり』『もっちり』なんです!



  でも、ひとつだけ気になってることがあって...。
  しっとりするけど、なぜか薄皮が剥がれるんですよ」


 ......。


 白木さん。とっても言いにくいんですけれど、
 その洗顔剤は、もう使わないほうがいいですね。



 「えぇ~~~~、せっかく出会えたのに!?」





 ▼何もつけていないつもりが...


 白木さんの『運命の洗顔剤』には、2つの問題点があります。
 まず1つ目は、洗い上がりが『しっとり』するということ。


 一般的に、
 "しっとりする=よい化粧品"

 っていうイメージがありますよね。
 でも、これは化粧品広告によって戦略的に作られたイメージ。
 事実ではないのです。


 本メルマガ創刊当初から、牛田が繰り返し言っている
 『何もつけない』
 というお話があります。覚えていらっしゃいますか?


 ちょっと久しぶりなので、少しおさらいをしましょうか。
 牛田の『何もつけない』美容法とは...



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 お肌は自ら潤う機能を備えているもの。
 でも、化粧水や乳液をつけることによって、
 その機能が抑制されてしまうんです。


 だから、なるべく『何もつけない』時間を多くとって
 お肌を休めましょう。お肌本来の輝きを取り戻しましょう!


 ☆詳しくはバックナンバーからどうぞ
 →★夜の洗顔後には、何もつけない!
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2004/10/001.php


 →★朝目が覚めても、何もつけない!
 http://hisesshoku-derm.com/archives/2004/10/post_3.php


 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


 洗い上がりが『しっとり』する洗顔剤には、
 湿潤剤や油のたぐいの成分が添加されています。

 それらの成分は、化粧水や乳液と同じように
 お肌の自然な皮脂分泌を妨げます。



 洗顔後に何もつけないことでお肌を休めることができますが、
 それは『しっとり』する成分が含まれていないものを使ったときだけ。

 洗い上がりが『しっとり』する洗顔剤を使ってしまうと、
 何もつけていないつもりでも、実際は
 つけていることと同じになってしまいます。


 もちろん、お肌は休むことができません。




 ▼『しっとり』にご用心


 白木さんの『運命の洗顔剤』、2つ目の問題点に入ります。



 「洗ったあとに薄皮が剥がれるってこと、ですよね」



 その通り。
 薄皮が剥がれているのは、
 洗顔剤によって、白木さんのお肌がダメージを受けているサインなんです。



 「古い角質が取れているのかと思って喜んでました...」



 残念ながら、お肌が悲鳴を上げているんですよ。
 でも、白木さんのように
 影響が目に見える人はまだいいのかもしれません。
 

 それは、洗浄力の強さに、早い段階で気づくことができるからです。

 お肌が生まれつき丈夫で、なかなか影響が現れない人は、
 洗浄力が強くて、なお且つ『しっとり』している洗顔剤を使ってしまうと
 本当の洗浄力を見極めることができなくなってしまいます。


 最近は製造技術が進歩していて、洗浄力の強弱に関係なく
 安定した使用感が得られるようになっています。


 つまり、恐ろしいことに、つよーい洗浄力の洗顔剤でも、
 洗い上がりは『しっとり』していることがあるんですよ。


 その結果、使っている人は
 お肌にかかっている負担が分からなくなってしまうのです。


 ですから、洗顔剤を選ぶ際には次のポイントを目安にしてくださいね。


 ○o。___________________________。o○


   (1)まずは、洗い上がりが『しっとり』していないこと
      →『さっぱり』していること


   (2)そのうえで、ガサガサ、ピリピリが感じられないこと

 ○o。___________________________。o○



 「なるほど~。『しっとり』には用心しなきゃいけませんね。
  よし、ふたたび運命の洗顔剤を探しに行って来ます!」



 白木さん、もう立ち直ったようです。
 今度こそ運命の出会いがあるといいですね。


 次回もどうぞお楽しみに!



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